イーサリアムは業務システムで使えるのか?

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分散アプリケーションプラットフォーム「イーサリアム」を使って業務システムを開発できるのか?使えるのか?よくわからなかったので、調べてみました。

まだまだブロックチェーン自体が発展途上なので時間がたつと状況は変わってしまい正確ではないかもしれませんが、ザックリとした概要をつかみたいと思います。

ブロックチェーンのタイプ

イーサリアムはもちろんブロックチェーン上で動きます。

ブロックチェーンはパブリック型、コンソーシアム型、プライベート型があります。

3つのブロックチェーン(パブリック・コンソーシアム・プライベート)

業務システムは企業が利用するのでパブリック型はないですね。パブリック型はビットコインのように全員平等、オープン、透明性が売りなので、誰でも見ることができてしまいます。

企業のデータを誰でも見ることができるのはよろしくないので、コンソーシアム型・プライベート型という「閉じたネットワーク」内のブロックチェーンになります。

イーサリアムベースの業務システム

一般的な企業で使われているような業務システム・業務アプリケーションは、最近ではWEBシステムが一般的だと思います。

WEBはアプリケーション担当のWEBサーバーとデータベース担当のDBサーバーで構成され、それにクライアントがぶら下がって動作します。

 

クラサバであれば、DBサーバーがメインで、それにクライアントがぶら下がっています。ほとんどのシステムの基本構成はこのどちらかです。

こういった業務アプリケーションは分散システムのイーサリアムで開発した場合、どうなるのか?

  • 開発できるのか?
  • そもそも意味があるのか?
  • イーサリアムにする必要があるのか?

といったことがよくわからなかったです。

アプリケーションサーバー

業務システムをイーサリアムブロックチェーンにした場合、アプリケーションサーバーはどうなるんでしょうか?

イーサリアムはアプリのプラットフォームであるため、いわばアプリケーションサーバーです。

なので、アプリケーションサーバーはイーサリアムでありブロックチェーンであります。

言いかえると、P2Pを構成するノードがアプリケーションサーバーの代わりとなります。

ただし、アプリケーションをブロックチェーン外に置くという構成もあるみたいです。ブロックチェーン内か外かはこれから固まっていくんでしょうね。

データベースサーバー

一番わからなかったのがデータベース。データベースに登録するようなデータをブロックチェーンに書き込むことができるのか?ということ。

数値・コード・文字列などのデータであればイーサリアムブロックチェーンに書き込むことができるようです。

ただし、テキストファイルや画像・映像のようなデータは無理です。大きなサイズのデータはブロックチェーン外に保管し、そのアドレスをブロックチェーンに書き込むのが一般的みたい。ここはOracle・mySQLなどのデータベースでも同じですね。

なのでデータベースサーバーの代わりはブロックチェーンになります。

つまり、アプリケーションサーバー・データベースサーバーの代わりになるのが、P2Pの各ノードであり、イーサリアムのブロックチェーンそのものなんですね。

なるほどー。

アプリケーションの管理

イーサリアムの場合、どのようにアプリケーションを管理するのかな?

通常、アプリの開発が終わった最新バージョンをサーバーに配置します。配置する場合は前のバージョンを消します。

イーサリアムの場合はどうなるのか?イーサリアムではアプリが完成したら、ブロックチェーンにアプリ自体を書き込みます。

すると、1つ前のバージョンのと最新版が共存し、2つとも動いてしまいます。ブロックチェーンは改ざんできないため、上書きもできないという・・・。

改ざんできないのがブロックチェーンの特徴ですが、「消したい」ときには困りますね。ブロックチェーンに書き込まれたら二度と消せませんからね。

そのため複数アプリが存在しても最新版のアプリを参照するような仕組みがイーサリアムにはあるようです。これで安心。

外部データの参照

インターネット上のデータや外部ファイルのデータを取得できるのか?ですが、できないようです。

イーサリアムのブロックチェーンにないデータは参照できません。

基本的にはブロックチェーン外にでることはできないようです。文字列の検索もできないようです。これはちょっと厳しいですね。

なので外部参照する必要性のあるデータはあらかじめブロックチェーン上に書き込んでおかないと使えません。

リアルタイムに店舗売上を把握したり、在庫を把握したり、株価を取得したりするような使い方は厳しいみたいです。このあたりはこれから充実していく機能なのかもしれませんね。

イーサリアム業務システムのまとめ

結局、「こんなことができる」というだけで、業務システムで現時点で使われていないため何ともいえません。

無理してイーサリアムを使う必要はないけれども、現状のシステムよりコスト・利便性などが改善するのであれば使われていくんでしょうね。

ザックリとした感じですが、イーサリアムで業務システムというのはコスト・利便性・実用性を考えると、それほどメリットを感じませんでした。

特に本来オープンなブロックチェーン上のデータをわざわざ隠す必要があること自体が矛盾している気がします。

でも、あっと驚くようなものがこれから開発されるかもしれないので、可能性としては期待したいところです。

以上、イーサリアムで業務システムで使えるのか?についてでした。

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